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サブプライムローンとは低所得層を狙った「貧困ビジネス」だった。 [格差社会]

TVのニュース報道、新聞の報道、登場する経済解説の方々、なんで本質をもっとわかりやすく解説してくれないのかな~。難しい言葉を使うと自分がさも偉くなったように感じるしね。それに人間嘘をつくときは饒舌になるものだし。それとも、しゃべっている当事者がよくわかってないのかも。どちらにしても人間としてもっと真面目にやってもらいたいと思う。

私はこの本の出だしを読んでようやくサブプライム問題の本当のところがわかった。

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 新書

以下引用します。

2007年7月のカリフォルニア。うだるような暑さの中、マリオ・フェルナンデスが最後の荷物を車のトランクに積め込んだ。妻のマリアは放心したように「差し押さえ物件」(Fore-closure)の札をつけられた家の前に立ちすくんでいる。(途中略)

 三年前のあの日、突然マリオの家を訪れた若い男。金融機関から来たというあの男は、自分は弱者の味方だと言ったはずだと。マリオたちのような低所得層の移民にも、家を持つ夢をかなえる権利があるはずだと。そしてそのあとに続いた言葉がマリオの心をつかんだのだ。

「あなた方が国境を越えてやってきたアメリカという国は、不可能を可能にする場所なんですよ。」

それは2年前に自己破産をしており、クレジットカードは持ったことがないマリオの顔を紅潮させた。恥ずかしさに思わうず、目をそらすと男の来ている一目で高級だとわかるスーツが目に入った。(途中略)

機械工であるマリオの月収は貧困ラインぎりぎりだったが、何故かそれは全く問題にならなかった。所得証明用の給与明細の提出すらなく必要なく、すぐに5〇万ドル(55〇〇万円)の融資が下りた。

だが月3100ドルのローンを返済するためにマリオとマリア、それに3人の息子たちがフルタイムで働いても、収入のほとんどは返済に回り、生活苦はひどくなる一方だった。現金が足りなくなっても、10年前にメキシコから移住してきたマリオの家族は誰もクレジットカードを持っていない。生活は一変してただ返済のためだけに働くようになってしまったという。

支払いが苦しい月は利払い以下の返済でも大丈夫と言われていたのが、払いきれない分はそっくり元本に組み入れられ、返済額が雪だるま式に増えていたことに気づいた時にはもう手遅れだった。英語でびっしりと書かれた契約書メキシコ人のマリオにはよくわからず、男の言う言葉を信じてサインしたのが間違いだったのだ。いざ払えなくなったら安い金利ローンへ借り換えができるという話だったが、2006年以降、住宅価格が下落し、家の担保価格が落ちたためそれももはや不可能だという。マイホームを持つというマリオの夢は崩れ去り、あとに膨大な借金だけが残った。(途中略)

サブプライムローンなどで自己破産した人たちの救済に携わるマサチューセッツ市のNPO、「EASC」の住宅問題カウンセラー、バージニア・ブラットは低所得者層を狙ってサブプライムローンを押し付けた金融機関のやり方を怒りを込めてこう表現する。

「まるでハゲタカです。最近はいってきた移民たちにはクレジットカード利用歴もなく、ヒスパニック系の家族の35%はそもそも銀行口座すら持っていません。こういう人たちの情報が金融機関に出回っているんです。それを見ながら地図上に印をつければ「カモ」の分布図ができあがる。金融機関の営業マンはそれを見てピンポイントで勧誘に回るというわけです。」

株価がどうのこうの、ファンドがどうのこうのとかそんなこと言ったって、自分達(金融界)が種蒔いといて(ローン返済が確実にできそうもない人達に多額を貸し付けて借金地獄に落とす。)それで、お騒ぎして、バッカじゃない[パンチ] 真面目に解説している人たちにもおお呆れ。みんなグルってこと?わかっててやってるの?わからないでやってるの?どちらにしても人間として上等とは言えない。

それにメキシコからの移民だってメキシコを貧困に陥れているのはブッシュが大事にしている企業さんたちでしょう。メキシコのトウモロコシ始め農業や地場産業だめにしといて、おいしいメキシコ料理食べられなくなるじゃないか。地元の料理は地元の食材で作ってこそなのだ。(日本もね。)

ジャガイモもらったら、この植物は双子葉植物合弁花 多年草 ナス科であり、連作障害が・・・・とかなんたらかんたら言ってるより、お腹がすかせた子どもがいるなら、早く出来て一番簡単で無駄が少ないのは丸茹でと決め、さっさと作って配るのが健康的だ。(今北海道はジャガイモがおいしい季節です[わーい(嬉しい顔)]

お腹すかせている人がいるのに、ジャガイモを金の力で買い占めて、貯蔵しているうちに悪くなって、わからないように澱粉にしてから売りましょうなどとはもっての他だ。

といきなり話題が飛躍してしまってすみません。

この本の内容はよく考えなければならないことがあるので、またとりあげます。それにしてもこの本を世に出してくださってありがとう。実際に目で見て、取材して書いた本というのは力がある。

☆先日取り上げた「金融の仕組みは全部ロスチャイルドが作った」初版13000部あっという間に売り切れて、一週間で重版が決まったそうです。本がなかなか売れない時代において奇跡的です。3~4週間で次が出るということです。  

著者ブログ 日本人が知らない恐るべき真実

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